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姜萬吉の韓国冷戦勢力批判(2)

親日勢力がなぜ冷戦勢力となったか
 冷戦勢力の根が解放後においても米軍政の影の下粛清されなかった親日派であることを知ったなら、次には親日勢力がなぜ冷戦勢力へと転換したのかを知らねばならない。南北統一民族国家の建設に失敗し、38度線以南において右翼が政権を掌握する単独政府が樹立される他なかったとしても、親日派が多くひそんでいた李承晩と韓民党の勢力が必ず政権をとらねばならなかったのではないし、金九・金奎植など民族解放運動戦線の右翼勢力が政権をとる可能性がなかったのでもない。
 そうであれば親日派が政治勢力化して解放後の政局に影響をあたえあまつさえ政局を掌握しうる、そんな時宜では全くなかったといえる。しかし金九・金奎植などを中心とする[解放前からの大韓民国]臨時政府勢力は、統一民族国家の建設を目標として平壌での南北協商に行ったあと、南韓のみでの単独政府樹立に参加しなかった。臨時政府勢力を中心とする民族解放運動戦線の右翼勢力が南韓単独政府樹立に参加しないことによって、南韓単独政府の政権は李承晩と韓民党勢力にゆだねられる以外なかった。
 いかなる民族社会の別なく解放後最初に成立する政権は、大体において民族解放運動勢力を中心に成立するものであり、その場合当該政権は歴史的正当性及び正統性を有することになる。しかし南韓単独政権として成立した李承晩政権はその点において正統性が弱かった。反対に北に成立した政権は、東北抗日連軍において日本軍と直接たたかい、民族解放運動団体である祖国光復会を成立させた勢力と、朝鮮義勇軍を結成しやはり日本軍と戦闘し、華北朝鮮独立同盟を結成して祖国解放に備えた勢力たちが連合してたてた政権だった。
 李承晩政権は歴史的正統性を樹立するため、みずから大韓民国臨時政府の正統性をうけつぐと称したが、臨時政府主席金九は分断国家政権の場合、いかなる政権も臨時政府の正統性を継承し得ないという事実をあきらかにした。政権の実質的基盤の大部分を親日勢力におくことによって、南側の政権に参加しなかった臨時政府勢力よりも、また北側に成立した政権よりも、その正統性の問題において脆弱性を免れなかった李承晩政権は、その弱点をうめるため反共主義を強固にかかげる他なかった。相対的に正統性において前を行く北側の政権に対抗するため反共主義を強化し、南側においても、正統性で前を行く臨時政府与党である韓国独立党勢力を、やはり自らの政権の弱点を隠蔽するため、共産主義者として追い込んだ。
 日帝強占時代の警察は、民族解放運動の左翼戦線を弾圧するため「治安維持法」などをもうけて強力な反共主義を展開し、日帝時代の朝鮮人警察官及び憲兵たちを例にあげるなら、民族解放運動の右翼戦線よりも左翼戦線を相対的により過酷に弾圧する下手人となった。先にも述べたが、解放後各地方に成立した人民委員会は、事実、非妥協的右翼と左翼が結合した反日統一戦線体であった。しかし米軍政の成立とともにその地位をそのまま維持することになった日帝時代の行政官僚や警察要員たちが、人民委員会全体を左翼集団として追い込み、弾圧し、李承晩政権成立後においても、かれらがそのまま、政権の歴史的正統性の脆弱さを糊塗するために展開された強力な反共政策の推進勢力となったのである。
 米軍政と李承晩政権の下でその座を維持することになった親日勢力としては、日帝時代以来かれらの弾圧対象であった民族解放運動勢力を、解放後においても以前のように弾圧することだけがみずからの政治的位置をそのまま維持し得る道であった。親日勢力が李承晩政権の下で過去においてかれらの敵であった民族解放運動勢力を弾圧しうる名分は、かれらをすべて左翼勢力や容共勢力として追い込む道であった。
 日帝時代の警察要員がそのまま温存された李承晩政権の下では、民族解放運動勢力は左右の別なく一旦左翼勢力として追い込まれさえすれば必然的に弾圧対象となった。民族解放運動戦線の右翼中の右翼であるといえる金九も南北協商に行ってきたあとには、李承晩政権が「南北協商を主張し共産分子との合作を口実にしてソ連支持を示し米国政府に百方手をつくして反対した」とし、「麗順軍乱」は「共産主義者が極右政客たちと結託しておこした」と発表し、その末ついに金九は暗殺されたのである。
 臨時政府勢力と連合できないことによって、地主勢力中心の韓民党と親日勢力を基盤とする以外なかった李承晩政権は、その歴史的正統性において臨時政府勢力や北側の政権に比べ相対的に脆弱であり、その欠落を埋めるため反共政策を押し出す以外なかった。そして李承晩政権の重要な構成要素となった親日勢力は、日帝強占時代を通じてかれらの弾圧対象であった民族解放運動勢力を解放後にも続けて弾圧し、政権の正統性の脆弱さを葬り去るために強力な反共政策を展開した。
 一方世界情勢の面でも、第二次世界大戦以後ヨーロッパとアジアなどで急激に拡散してゆく社会主義圏を封鎖するため、米国と英国などの資本主義諸国が冷戦体制を強化していった。このような民族史内外の経緯によって、韓半島の南側では解放前の親日勢力が解放後の冷戦勢力へと転換していったのである。

 

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